<鋳鋼品の製造技術>
私たちの生活の中で目にする代表的な鋳造品は銅製の置物で、動物・植物など様々な形状の製品があります。
鋳鋼品は形だけではなく、強度も得られるように工夫されたもので、鉄合金を使用した複雑な形状と優れた機械的性質を同時に合わせ持つことが大きな特徴です。
鋳鋼品は溶けた鋼(はがね)を鋳型に流し込み、冷却凝固させてでき上がります。古くから行われているのは砂型鋳造法で、木製の模型(木型)を砂に植え込んで形をとります。
木型には上型、下型、中子があり、たとえば水道の蛇口のような形が複雑で中空のものでもつくることができます。
このほか、発泡スチロールの模型を使い鋳造完了後は模型を完全消失させるフルモールド法や、蝋を模型に使うロストワックス法などがあります。ロストワックスは精密鋳造に最適な鋳造法として近年大いに活用されています。
①受注
お客様から製品の仕様と図面をいただきます。
②木型方案
お客様から頂いた図面をもとに鋳鋼品の元となる木型の設計を行います。
一般的に木型と呼ばれていますが、木型、金型、樹脂型、発砲スチロール型など様々な種類があり製造条件や経済性を考慮し、最適な木型を作成します。
③鋳造方案
鋳造法案は、健全で有害な欠陥の無い鋳鋼品を製造する為に重要な仕事です。湯口・湯道・堰・押湯と呼ばれるものを、これまでの経験と知識を生かして各々のサイズや設置位置などを検討します。