「ものづくり」は原料の処理に始まり、2次、3次の加工から最終仕上げに至るまでいくつもの段階を経ます。
原料となるのは鉱石、石油、樹木などの天然資源。さまざまな処理・加工の中間段階で板、棒、線、パイプといった最終製品を形づくるための基本的な形状を与えられます。この段階の材料が素材であり、これらの素材(鋳塊を含む)をさらに加工したり、溶融金属を砂型に鋳込んで部品や部材としての形を与えたのが素形材です。
素形材の中でも金属系素形材、特に鉄の素形材は強度ではダントツであり、熱に強い、摩耗しにくいといった点でも他の材質よりはるかに優れています。鋳鍛鋼業は、すぐれたものづくりの前提となる高品質の素形材を広く産業界に供給し、高度な日本のものづくりを支え、その進化に貢献しています。
鋳鍛鋼技術そのものも絶えざる進化をつづけており、たとえばこれまでにない新機能が見込まれるセラミックスとの複合化や、微細加工技術の利用による新素材開発など、次世代技術を目指す新たなチャレンジに取組んでいます。